航空自衛隊浜松基地があるのはJR浜松駅より北に約6kmの場所。東京ドーム約67個分の広い敷地の中央に長さ2550mの滑走路があり、その南側に浜松広報館エアーパークがあります。こちらでは、あまり知られていない航空自衛隊の任務や活動を紹介し、実物の航空機を展示。館内や屋外広場で滑走路から飛び立つ飛行機を間近にみることもできます。エアーパークを紹介する前に、まずは浜松基地の歴史をおさらいしましょう。

航空自衛隊発祥の地

昭和8年に浜松陸軍飛行学校設立。終戦後、昭和27年に保安隊航空学校設立。昭和29年7月に航空自衛隊が発足されると、その年の10月浜松でT-34練習機(国内組立第1号機)を受け入れ、昭和30年9月に浜松基地が設置されます。基地設立の頃からパイロットや整備員を教育する部隊が置かれたことから、現在も航空自衛隊における教育の中心地としての役割を担っています。また、毎年10月頃に行われる基地航空祭「エアフェスタ浜松」は県内外から航空機ファンが訪れ、アクロバティックな航空ショーを楽しんでいます。

T-2 超音速高等練習機

ブルーインパルス発祥の地
ブルーインパルスの名は誰でも一度は聞いたことがあるはず。航空自衛隊を知ってもらうため、航空祭などで華麗なアクロバット飛行を披露する専門のチームのことです。昭和35年、浜松基地第1航空団第2飛行隊内に「空中機動研究班」として誕生したのが始まり。昭和39年の東京オリンピックで「五輪の輪」を、昭和45年の大阪万博開会式で「EXPO‘70」の文字を空に描いたことでも知られていますよね。ブルーインパルスは昭和56年に宮城県松島基地へ移駐し、現在は松島基地第4航空団に所属する「第11飛行隊」として展示飛行を行っています。ブルーインパルス初代機体である「F-86」、2代目の「T-2」がエアーパークで展示されているのも注目ポイントですね。

「見て!体験して!楽しむ!」がコンセプト

エアーパークは、自衛隊の資料を展示する「展示資料館」、ドームスクリーンに映し出される大迫力の映像を体感する「全天周シアター」、実物の戦闘機などが展示された「展示格納庫」の3つの施設で構成されており、すべて入館無料で楽しめます。

まず屋外に展示されたブルーインパルス仕様の「F-86F」が来館者を出迎えてくれます。記念撮影を済ませたら早速館内に入りましょう。1階の資料展示館では、航空自衛隊の「任務と活動・研究開発・航空機のメカニズム」を展示紹介しています。「F-2」の実物大模型が展示され、研究開発の歴史をパネルで紹介。有事の対応を映像で紹介する「バーチャル防空管制指令室」などがあります。ちなみに機体名の「F」は戦闘機、「T」は練習機、「C」は輸送機のことです。
2階には、航空自衛隊が保有している全機種の模型を展示。全て32分の1スケールなので、戦闘機と輸送機の大きさを比較できるのもおもしろいところです。ブルーインパルスのコーナーも設けられています。3階は、ライブラリーや防衛に関することをパソコンで調べられる情報検索コーナーのほか、来館者に大人気の「簡易シミュレーター」も。これは、第1航空団で訓練しているパイロット学生と同じ飛行コースを体験できるもので、画面の文字と音声の指示に従って操作します。週末は行列必至とか。また2020年4月には上皇さま、上皇合さまが乗られた政府専用機の貴賓室が展示される予定となっています。

マニア心理を刺激する1/32スケールの模型
大人から子供まで思わず夢中になる「簡易シミュレーター」

全天周シアターは1日6回上映されます。1階の受付で入場整理券を配布しているので、入館時にもらっておきましょう。現在上映されているのは、ブルーインパルスのダイナミックな飛行シーンが見られる「想像への挑戦」、F-15戦闘機の空中戦闘を収めた「アグレッサー」、海上や雪山で行う航空救難団の救助訓練を紹介した「最後の砦」。2020年2月より、災害発生時に物資を届ける輸送部隊の活動を紹介した「“運ぶ”という使命」が新たに加わったので、しばらく来館していないという方もぜひ。1回約20~25分。各回とも先着120名です。視界いっぱいに映像が広がる大迫力を体感してみて!

格納庫には実物の航空機を19機展示

そして航空機ファンにたまらないのが「展示格納庫」です。連絡通路を渡って2階部分に到着すると、航空機がぎっしりと並び、天井から吊り下げた展示も。ここでは実際に使用した航空機を中心に、実物を展示しています。まず目に飛び込んでくる零戦は、1963年にグアム島で発見されたもの。戦時中、不時着して救助されたパイロットはその後亡くなり、エアーパークに展示されていることを知った父親が、息子の乗った零戦を見に来館したという話をスタッフから聞くことができました。

F-86F戦闘機
F-86F戦闘機(ブルーインパルス初代機体)。スタッフが案内してくれます

展示された航空機のうち4機は、実際に乗り込むことができ貴重な記念撮影も。2代目ブルーインパルスは練習機でコックピットが2つあるため、親子やカップルに人気です。またジブリ映画に登場した飛行機のモデルとなったイタリアの「SVA9」は、100年前イタリアから日本へ長距離飛行した飛行機のレプリカ。ジブリファンも必見です。

イタリア「SVA9」
イタリア製「SVA9」。レトロなデザインが特徴的

ここではほかに、フライトスーツ試着体験(無料)や本物の航空機を改造した「フライトシュミレーター」も。フライトシュミレーターは搭乗前の予約が必要で、2人乗り可能。パイロット気分が味わえますが、無謀にも上級コースを選んだ筆者は離陸から失敗しました。手馴れた方は戦闘も体験できますよ。

フライトシミュレーター
パイロット気分で意気揚々!上手く操縦できるかな?

休憩やお土産スポットも立ち寄って
3階にある喫茶ルームで滑走路を眺めながらクリームソーダ(350円)をいただきました。
「喫茶スカイラウンジfuji」

最後は記念にお土産はいかがですか。1階受付の前にあるミュージアムショップには、航空自衛隊機のプラモデルやTシャツ、エアーパーク限定のグッズや菓子を販売しています。

浜松基地グルメとして親しまれていた「空自空上げ」が缶詰になって登場。うなぎ蒲焼味と三ヶ日みかん味の2缶セット。「空自空上げ」540円

売店
エアーパークオリジナルのミニタオルや、浜松警戒航空機「AWACS」ワッペンも人気

屋外展示の場所は、航空機ファンにとって絶好の撮影ポイントです。遊具もあり、お子さんを遊ばせているご家族の姿も。
展示見学だけでなく、シアターやシミュレーションで飛行を体感したり、滑走で実際に飛び立つ航空機を眺めたり、航空自衛隊を身近に感じることができますね。

塀にもブルーインパルスの姿が!
航空自衛隊浜松広報館
開館時間9:00~16:00 月曜(祝日の場合はその翌日)、毎月最終火曜定休
エアーパークの入口は浜松基地ではなく、東名高速道路浜松西ICを下りた場合、基地の外周を走ると入口がありますのでご注意を。

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航空自衛隊浜松広報館/ハローナビしずおか