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ホーム季節令和5年 遠州三山風鈴まつり~可睡齋・油山寺・法多山で風鈴の音に癒されよう~(5/20~8/31)

令和5年 遠州三山風鈴まつり~可睡齋・油山寺・法多山で風鈴の音に癒されよう~(5/20~8/31)

梅雨も明け、うだるような暑さが続く中、風に乗ってどこからか聞こえてくる優しい風鈴の音。涼を運び心を和ませてくれる音色だけでなく、風鈴が風にそよぐ姿にも夏の風情を感じます。
そんな日本の夏の風物詩・風鈴の起源は中国の唐時代に遡ります。当時の風鈴は現在よく見られるような爽やかな色彩の模様が描かれたガラス製のものではなく、風鐸(ふうたく)と言い、青銅で作られていました。用途も現在のように避暑を楽しむためではなく、物事の吉凶を占うための道具として用いられていたそうです。この風鐸が仏教とともに中国から日本に伝来し、当時はお寺の軒の四隅に「厄除け」として吊るされていましたが、平安時代になって貴族が魔除けとして使うようになったのが、「風鈴」の始まりと言われています。その後、江戸時代に入ってガラス工芸が盛んになったことにより、現在一般的に見られるガラス製の風鈴が、急速に広まりました。

今回は、そんな風鈴の長い歴史に想いを馳せながらお楽しみいただきたい「遠州三山」と呼ばれる静岡県袋井市にある三古刹「可睡齋・油山寺・法多山」で毎年夏に行われている風鈴まつりをご紹介します。

色とりどりの風鈴に心躍る!秋葉総本殿 可睡斎の風鈴まつり

秋葉総本殿 可睡斎

袋井市久能にある可睡斎へは、車で向かう場合には、国道1号線久能交差点から北に約5分ほど、バスを利用する場合にはJR袋井駅から15分ほどで訪れることができます。

聖観世音菩薩を御本尊とし、応永8年(1401年)に如仲天誾(じょちゅうてんぎん)禅師によって開山された、曹洞宗屈指の名刹です。

ところで、「可睡齋」という名前の由来を御存じでしょうか。
幼少の徳川家康に何度か教育を授けた11代住職の仙隣等膳和尚(せんりんとうぜんおしょう)が、後に浜松城主となった家康から城に招かれた際、家康との歓談中にコックリ居眠りを始めたそうです。
居眠りをする和尚の姿を微笑ましく思った家康が親しみを込めて「(無礼ではないので、)眠る可し」と仰せられたとか。それ以来、和尚が「可睡和尚」と呼ばれるようになったことに由来しているそうです。家康の懐の広さも伝わってくる由来ですね。

可睡齋 風鈴まつり

可睡斎の山門をくぐると、色とりどりに装飾を施された風鈴が参拝者をお出迎えしてくれました。よく耳をすまして聴いてみると、風鈴ごとに音色も音程も様々。まるで風鈴の大合唱です。風鈴の音に包まれながら参拝すると、心まで爽やかな気持ちになりました。

風鈴まつり期間中は、期間限定華の筒みくじもあるようなので、こちらもどうぞ。

可睡齋 願掛け風鈴

 

風鈴まつり限定 華の筒みくじ 

 

黒ごま精進アイス 

 

〈秋葉総本殿 可睡斎〉
所在地:静岡県袋井市久能2915-1
TEL:0538-42-2121(代)

緑豊かな境内の中、そよ風になびく風鈴の音が美しい、油山寺の風鈴まつり

醫王山 薬王院 油山寺

目の霊山として信仰を集める油山寺へは、可睡齋から車で約5分、または袋井市自主運行バス(可睡~津島神社、約7分)で訪れることができます(国道1号線久津部交差点から車で約5分)。
真言宗の古刹・油山寺は今から遡ること1300年余り、大宝元年(701年)に行基大徳によって開山されました。油山寺という名前は、昔はこの山に油が湧き出ており「あぶらやま」と呼ばれていたことに由来しているそうです。

奈良時代には、時の孝謙天皇が眼病を患った際、境内を流れるりの滝に加持祈祷を行ったそうです。そして、この霊水で目を洗ったところ、病気が全快したことから、その後、目の霊山として代々天皇や諸大名から厚い尊信を受けることとなりました。

油山寺 風鈴まつり
油山寺御祈祷所

さて、こちらの油山寺では、繊細な模様の描かれた江戸風鈴が、山門から礼拝門までの静かな小路を美しく彩ります。

御祈祷所の軒下には、南部鉄器の風鈴が吊るされており、入り口付近のガラス製の風鈴とはまた違った音色を響かせていました。こちらの音は比較的低く落ち付いた音色で、余韻がなんとも心地よく、暑さだけでなく日頃の喧騒からも心を解き放ってくれるような印象でした。

〈醫王山薬王院 油山寺〉
所在地:静岡県袋井市村松1番地
TEL:0538-42-3633

本堂を鮮やかな風鈴が埋め尽くす、法多山 尊永寺の風鈴まつり

法多山は、寺号を尊永寺とする高野山真言宗の別格本山で、可睡齋や油山寺から車で15分ほどの距離にあります。神亀2年(725年)、聖武天皇の勅命により行基上人が正観世音菩薩をこの地に安置したのが縁起と言われています。

法多山尊永寺 本堂

国の重要文化財に指定されている仁王門から約15分歩くと、259段の階段を昇った先にはパノラマが広がり、視界の中央に法多山本堂が悠然と構えています。

法多山 本殿

法多山では、透明感のある願掛け風鈴が本堂を埋め尽くし、普段とは違う鮮やかな景色を演出しています。広い本堂を駆け抜ける風に風鈴が揺られ、参拝者の願いを本尊の正観世音菩薩様に運び届けているかのような音色を響かせていました。

淡い光に照らされる境内の様子
法多山名物 厄除け茶だんご

「厄除け観音」として人々から親しまれ、各地から参拝客が多く訪れる法多山。月に一度の「功徳日」には、「茶団子」が販売されます。風鈴の涼しげな音色に癒された後は、名物厄除け団子で一服するのもいいですね。

〈法多山 尊永寺〉
所在地:静岡県袋井市豊沢2777
TEL:0538-43-3601

最後に

遠州三山風鈴まつり限定御朱印

古くから日本人に愛されてきた風鈴。近年では一般の家庭では、あまり見かけなくなりましたが、この夏はぜひ遠州袋井の由緒あるお寺で、艶やかな風鈴の音色に浸ってみてはいかがでしょうか。

遠州三山では、風鈴まつり限定の御朱印もいただけます。この機会をぜひお見逃しなく。

期間:2023年5月20日(土)~8月31日(木)

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