焼津市は駿河湾に面した海の町。古くから水産業を中心に栄えてきました。冷凍マグロやカツオをはじめとした水産物が水揚げされ、それらを使って水産加工を行う工場が点在する風景は焼津ならでは。海の幸を堪能することはもちろん、学べる体験にも参加してみると、今までより海の幸がおいしく感じるはずです。海と山が隣接しているので、歴史ある山村集落を散策したり、天然温泉で癒されることもできます。体を通りぬける気持ち良い潮風を感じる旅へ出かけましょう。晴れた日には海から見える富士山も、絶景です。
2人は旅行をするのが趣味だという静岡県出身の大学生。
全国各地を訪れたけれど“やっぱり静岡っていいな”と、今回の旅で再確認。海と山が隣接する、焼津の魅力に迫ります。
圧巻の光景!焼津ミナミマグロのセリを見学
焼津港
遠洋漁業の基地と言われる焼津港は、日本有数の水揚げ量を誇ります。焼津魚市場で取扱う、南半球の低水温海域で国内漁船が漁獲した天然のミナミマグロが「焼津ミナミマグロ」。平成27年度には「しずおか食セレクション」にも認定されました。その「セリ」を特別に見学(有料)することができます。
焼津ミナミマグロが市場内にずらっと並ぶ様子は圧巻の光景。多いときには170本ほどが並び、市場の床一面を埋め尽くします。一段高い所に構えたセリ人の呼びかけと、青い帽子を被った買人の値段を競う威勢の良い声が飛び交い、活気であふれます。あっという間に値段が決まっていき、15分ほどで終了しました。集合時間は朝7時。早起きするからできる貴重な体験です。
施設基本情報 | 焼津漁業協同組合 所在地:静岡県焼津市城之腰269-11 |
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伝統の手火山造りによる鰹節造りを見学
ヤマ十増田商店
冷凍カツオの水揚げ量日本一の焼津では、古くから鰹節造りが盛んでした。数ある鰹節工場の中でも、現在は限られた工場のみで行う伝統製法の「手火山(てびやま)造り」で造り続けているのが、明治20年創業の「ヤマ十増田商店」です。手火山式とは、鰹節の味と香りを造るための燻し工程の製法のこと。完成までは1ヶ月以上と非常に手間ひまがかかり、職人の技術も必要です。「他の製法とは燻しの香りが段違い。鰹節が一番おいしくできるのが手火山式です」と店主は自信を持って語ります。製造の様子は見学することもできます。刻まれてきた歴史を感じる工場で、鰹節の香りに包まれながら学べば、これまでとは鰹節の見方が変わるはず。併設する直売所では、用途に合わせた4種類の鰹節などが購入できます。お土産にぜひ。
施設基本情報 | 株式会社ヤマ十増田商店 所在地:静岡県焼津市小川新町5丁目4-9 |
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カツオの藁焼きたたきづくりを体験
川直
明治10年創業の「川直」は、伝統の手火山製法で造る、なまり節の専門店です。ここでは、焼津港で水揚げされた厳選カツオの、藁焼きたたきづくりの体験(有料)ができます。使うカツオは漁獲してすぐに船の上で瞬間凍結して、マイナス60℃を保たれて保管されています。だからとても新鮮。最初に熟練の職人による、カツオの3枚おろしを見学します。続いて、藁焼き体験。藁が勢いよく燃え上がる中、職人に手ほどきを受けながら丁度良い加減で火を通していきます。できたてを試食させてもらえるのですが、これがおいしい。表面だけに火が通り、中はプリッとした食感。藁の香ばしくて芳醇な香りがたまりません。「焼津のカツオっておいしい。焼津って良い町。と体験を通して気付いてもらえたら嬉しい」と店主は語ります。
施設基本情報 | 株式会社川直 所在地:静岡県焼津市城之腰15 |
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水揚げされたばかりの新鮮な魚に舌つづみを打つ
小川港魚河岸食堂
富士山を見渡せる小川港内の食事処「小川港魚河岸食堂」では、その日の朝に目の前の魚市場で水揚げされた新鮮な魚や、焼津ミナミマグロを使った料理が並びます。「焼津ミナミマグロは甘みとコクがある、ねっとりとした味わいが特徴です」と店主。おいしさの秘訣は、漁獲直後に活き〆を行い、船上処理によるマイナス60℃の超低温で急速冷凍しているから。新鮮な状態のまま私たちの元へとやってきます。鮮度抜群の「南マグロ定食」は、一皿で赤身、中トロ、大トロと色々な部位が楽しめるのでおすすめ。他にも、黒はんぺんやカツオのへそなど焼津特産品のフライや、全国有数のさばの水揚げ基地である小川魚市場ならではのさばの煮魚定食などメニューが充実。みんなでテーブルを囲うことができます。
施設基本情報 | 小川港魚河岸食堂 所在地:静岡県焼津市小川3392-9 |
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重要伝統的建造物群保存地区に指定された集落を散策
花沢の里
海のイメージが強い焼津ですが、実は山もおもしろい。東名焼津I Cより車で約10分。山間部の谷地にあるのが「花沢の里」です。花沢川が流れる街道沿いに石垣が築かれ、その真上に板張りの屋敷が建ち並びます。石垣と建造物が周囲の自然に溶け込む独特の景観は、静岡県で初めて、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。観光ガイドツアー(有料)を申し込めば、育まれてきた歴史を学びながら散策が楽しめます。花沢の里を通って「満観峰」を目指すこともできます。整備されたハイキングコースなので、登山初心者や子ども連れにも人気。山頂からは富士山や駿河湾を一望する、大パノラマな絶景が広がります。花沢の里へ車で行く際は「花沢の里観光駐車場」を利用しましょう。
施設基本情報 | 花沢の里 所在地:静岡県焼津市野秋373-1(花沢の里観光駐車場) |
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自然と歴史の中に溶け込むカフェでひとやすみ
カントリーオーブン
「花沢の里」の築140年ほどの屋敷で営まれるカフェが「カントリーオーブン」です。明治時代後半よりミカン栽培が盛んであった花沢の里。昔、ミカンの選別を行うのに使っていた「こなし屋」が改装され、川のせせらぎの中で里山の緑を望める特等席となっています。蔵やテラスの席からも、この集落特有の建物を間近で見ることができます。入り口に設けられた無人販売所では、焼き菓子などの販売も。ファンの多いシフォンケーキは、見つけたら購入しておくのがおすすめです。ハイキングの途中で購入して、山頂でのご褒美にする方も多いようです。自然に溶け込んだ居心地の良い空間で、ゆったりと過ごしましょう。
施設基本情報 | カントリーオーブン 所在地:静岡県焼津市花沢18 |
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焼津市役所本庁舎前にある憩いの場
ととゆ
焼津市役所本庁舎の前には、無料で入ることができる足湯「ととゆ」があります。ととゆとは「魚(とと)」に由来しています。焼津らしさを感じられ、みんなが覚えやすく、親しまれる足湯になってほしいとの願いを込めて、一般応募の中から名付けられました。足湯に使用される焼津温泉は、温泉総選挙のリフレッシュ部門で5年連続第1位になった良質な温泉です。塩分濃度の高い塩化物泉で、疲労回復や神経痛、冷え性のほか、健康と美容にも効果があるとされています。隣接する「焼津温泉スタンド」では、温泉の購入もできます。成分濃度が濃いため、5~10倍程度に薄めて利用するのがおすすめ。自宅でも気軽に焼津温泉が楽しめますよ。旅で歩き疲れたら、ととゆでほっと一息つきましょう。
施設基本情報 | ととゆ(焼津市役所本庁舎前足湯) 所在地:静岡県焼津市本町2 丁目16番32号 |
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エリアMAP
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モデルルート
焼津市 農泊モデルルート(1泊2日)
1日目 | |||||
東名高速道路 焼津ICから | 車で15分 | 焼津港 | 車で7分 | ヤマ十増田商店 | |
徒歩で約15分 | |||||
川直 | 車で20分 | 小川港 魚河岸食堂 | 焼津市内で宿泊 |
2日目 | |||||
宿泊施設から出発 | 車で10分 | 花沢の里 | 徒歩で15分 | カントリーオーブン | |
車で15分 | |||||
無料・足湯ととゆ |
1日目 | |
東名高速道路焼津ICから | |
車で15分 | |
焼津港 | |
車で7分 | |
ヤマ十増田商店 | |
徒歩で15分 | |
川直 | |
車で20分 | |
小川港 魚河岸食堂 | |
島田・川根地区で宿泊 | |
2日目 | |
宿泊施設から出発 | |
車で10分 | |
花沢の里 | |
徒歩で15分 | |
カントリーオーブン | |
車で15分 | |
無料・足湯ととゆ | |
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