古来から霊峰として山岳信仰の対象でもあった日本三霊山のひとつ、富士山。富士山の麓に位置する静岡県東部エリアは、富士山の豊かな伏流水が湧き出る水の豊かな地域として知られ、富士山の雄大な自然がもたらす恩恵と試練によって、先人たちが風習や食の文化を大切に育んできた地域でもあります。その土地ならではの味わいや交流を楽しめる農泊で、富士山の絶景と恵みに触れる時間を楽しんでみませんか。
日本人の精神が宿る山「日本三霊山」

日本人は古来、厳しい自然の中に神仏が宿ると信じ、山を畏怖し崇める「山岳信仰」を大切に育んできました。その中で格別の畏敬を集めてきたのが、富士山・立山・白山の「日本三霊山」です。
江戸時代には、この三聖地をすべて巡る「三禅定(さんぜんじょう)」という巡礼が、人生をかけた祈りの旅として盛んに行われました。
- 富士山(静岡):富士山本宮浅間大社奥宮が鎮座。火の神を祀り、不老不死や国家安泰の象徴として仰がれてきました。
- 立山(富山):雄山神社を擁す。古来より「立山信仰」と呼ばれる山岳信仰の対象とされ、死生観を見つめ直す修行の場でした。
- 白山(石川):全国三千余の白山神社の総本宮である白山比咩神社の神体山。人々の生活に不可欠な命の水を供給してくれる存在でした。
今も、富山・石川・静岡の三県で「三霊山サミット」を開催するなど、三霊山が持つ歴史的・文化的価値を活用し、地域振興と交流拡大に連携・協力して取り組んでいます。
今回は、その三霊山の一つ・富士山の麓での静岡県東部と伊豆エリアの「農泊」スポットを前編後編で紹介します。


食べ歩きや旅行が大好きなアクティブ派の2人。
農泊体験は初めて。「農泊ならではのアットホームなおもてなしに感動しました」と笑顔を見せます。
御殿場周辺の伝統的な「みくりやそば」を作ってみよう
農家民宿 大ヶ田

富士山の伏流水による湧水が豊富な御殿場市。「二子湧水の里」で知られる二子地区には江戸時代に開かれた水路が通ります。そんな二子地区にある農家民宿大ヶ田は、畑で採れた季節の野菜を使った家庭料理と調理体験が楽しめるお宿です。
こんにゃくづくりや米粉を使ったお菓子づくりなど、宿泊者向けの体験プログラムがあり、中でも人気の体験がそば打ちです。
御殿場の郷土料理「みくりやそば」。みくりやそばは、そばのつなぎに水ではなく山芋や自然薯を使うのが特徴。麺台の上で生地をのばす「のし」や、包丁を使って麺にする「切り」など、各工程を教えてもらいながら仕上げていきます。
心をこめて打ち上げたお手製のそばは味も格別。独特の歯応えと喉ごしを楽しめます。






| 施設基本情報 | 農家民宿 大ヶ田(おおけた) 所在地:静岡県御殿場市二子243 |
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田舎暮らしを体験できる家庭的な雰囲気が魅力
農家民宿 WAKOHA

小山町にある農家民宿WAKOHAは、日本の田舎暮らしを体験できるお宿です。
宿泊者は薪割りや野菜の収穫体験といった田舎暮らし体験のほか、日本の伝統文化である水引を使った小物づくり、習字体験など日本文化を楽しめます。
女将の髙橋トゥハーさんはベトナム出身。留学を機に来日し、日本人男性と結婚。日本の原風景とも言える山里にある和風民家を気に入り、小山町に夫婦で移住しました。
2024年、のどかな田園風景を望める民家を交流の場にしたいと、トゥハーさんが民泊を始めました。トゥハーさんが振る舞うベトナム料理のほか、外国人旅行客には天ぷらやカレーライスなど日本の家庭料理でもてなします。3人のお子さんがいるオーナー家族との温かな交流も魅力です。






| 施設基本情報 | 農家民宿 WAKOHA(わこは) 所在地:静岡県駿東郡小山町桑木723 |
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新鮮な野菜を収穫して旬の味覚を五感で楽しもう
農家民宿 このはな

周囲を田畑に囲まれた農家民宿このはなは、季節の野菜収穫体験と採れたての新鮮野菜を使った調理体験が人気。晴れた日には宿に隣接する畑から雄大な富士山の景色を望めます。
採れたて野菜はもちろん、自家製の米や醤油、味噌などを使った料理の数々は、素材の旨味がギュッと詰まった感動もののおいしさです。
オーナーの杉山さんによると、食材のおいしさの秘訣は富士山の伏流水にあるそう。季節の旬を感じながらゆったりといただく食事の時間はまさに至福のとき。三霊山の一つである富士山の恵みを堪能できます。







| 施設基本情報 | 農家民宿 このはな 所在地:静岡県駿東郡小山町下小林55-1 |
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