伊豆半島の東海岸にある熱川温泉。数ある伊豆の温泉地の中でも、ほぼ100℃の源泉が湧き、温泉やぐらから立ち上る湯けむりは、温泉街らしい風情を漂わせています。「熱川バナナワニ園」は、珍しいワニや熱帯性の動植物に出会える熱川温泉の人気観光スポット。ワニが付いた名称から女性向きではないのかな、と考えてしまいがちですが、実はのんびり過ごす動物たちと南国の花葉やフルーツが迎えてくれる癒しのスポットなんですよ。ここではそんな熱川バナナワニ園の魅力をギュッと凝縮してご紹介します。
温泉湧くまち熱川ならでは。ワニやマナティー、熱帯植物で常夏気分に浸れる本園
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熱川バナナワニ園は、まだ国内では珍しかったワニを集め展示する動植物園として、1958年に開園しました。温泉街を見おろす斜面に沿って広がる敷地内には、本園・ワニ園、本園・植物園、分園の3つの施設があり、16種類のワニ約100頭をはじめ、レッサーパンダや日本で唯一飼育されているアマゾンマナティー、20種類以上のバナナをはじめとする約5000種類の熱帯の植物が生育しています。
3園は共通券で入場できるので、どこから見学してもOK。本園と分園の移動には、随時運行している無料のマイクロバスが便利です。
実は癒しそのものだった!?温泉の熱で温まるワニ
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まずは本園・ワニ園でワニ三昧といきましょう。開園当時から飼育されているご長寿ワニや、熱川生まれの子ワニたちもいます。ワニというと、獲物を狙って猛進、口をガバっと開けて丸呑みするどう猛なイメージがありますが、熱川バナナワニ園で暮らすワニたちは、みんなのんびりマイペース。基本的にじっとしていることが多いのですが、その姿に癒やされる人が続出なのだそう。
中でも人気なのが、「立ちワニⓇ」。ガラス越しに横から眺められる水槽の中に、顔だけ水面上に出し、まるで二本足で立っているかのようなワニがいます。実はこの姿勢、ワニがリラックスしている状態。見ているこちらも思わす脱力してしまいます。この水槽の中にいるワニは、園内で誕生した兄弟たちでみんな仲良し。たいてい水槽の隅で折り重なるようにして過ごしています。
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プールの水は、温泉の熱を利用して30℃くらいに保たれていて、ワニは寒い時には水の中で温まるそう。通路の上がガラス張りになっていて、プールの中を泳ぐワニのお腹が見えるスポットも人気です。迫力満点の大きなワニは基本的に気性が荒いので1頭ずつ区画が分けられています。2024年は辰年。架空の霊獣である龍のモデルにもなったとも言われるマチカネワニも飼育されています。
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ワニの目にも注目。水の中で目を開けているワニの目は白っぽく見えます。これは、ワニの目が水中ゴーグルのような役割を持つ、瞬膜(しゅんまく)で覆われているから。水に浸かるまさにその瞬間に、素早く膜が瞳を覆います。
のんびりしているワニの姿は癒しそのものですが、迫力あるワニを見たいという時は、エサやりタイムを狙って行きましょう。
10月〜3月は毎週日曜日(本園・ワニ園と分園は隔週で交代)、4月〜9月は毎週水曜日(本園・ワニ園)と日曜日(分園)。時間は13時からです。大きな鶏肉のかたまりを一口で飲み込む迫力満点の食事シーンが見られます。
※エサやりはワニの体調や都合により変更や中止になることがあります。詳細は問合せを。
ぽかぽかの温室で熱帯植物や咲き誇る花を観賞
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本園・ワニ園を堪能したら、植物園へ。熱帯花木が栽培されている温室の中には、大きなシャンデリアのようなブーゲンビレアや、可憐な南国の花々が彩り豊かに咲き乱れています。この他、ジュラシックパークの世界に迷い込んだような、生い茂るシダ植物や、多種多様な洋ラン、インテリアとしても人気のエアプランツを集めた温室もあります。100℃近い熱川温泉の源泉の蒸気を利用して温められたこれらの温室は、冬でも少し汗ばむほど。一年中常夏気分で楽しめます。
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熱帯性スイレンの温室には、常時60種類以上の花が咲いています。ここで誕生した新種のスイレンも。花に顔を近づけると、とてもよい香りがします。可憐な姿と香りに癒やされるひと時を過ごして。
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大きなドーム状の温室の池に浮かんでいるのでは、ビクトリア女王の名が学名に付いたオオオニバス。水面に浮かぶ大きな葉は、まさに水生植物の女王様の風格があります。ここでは「オオオニバス」と「パラグアイオニバス」の2種類が見られます。
植物園で出会える、日本ではここだけのアマゾンマナティー
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植物園には、水棲哺乳類のアマゾンマナティーのオスの「じゅんと」が暮らしています。体長240cm、体重300kg、胴回りは175cmと大きな体と、体と比べて小さな目、お腹の白いぶち模様が特徴です。水中をゆったりと泳ぐマナティーですが、2〜3分に一度は呼吸をするため水面に顔を出します。じゅんとはサービス精神が旺盛。水槽の前で眺めていると呼吸をする時に目の前まできてくれますよ。食事の時間は毎日10時30分と14時。草食動物なので、白菜やニンジン、水草などを食べます。特に白菜は大好物で、真っ先に食べてしまいます。もぐもぐと食べている様子がとてもかわいくて、ずっと見ていても飽きません。
かわいいレッサーパンダがいる分園は、トロピカルグルメも楽しめる
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本園から無料のマイクロバスで約3分の分園は、ワニの放流池や、バナナをはじめとする熱帯果樹、園内で収穫した完熟バナナやトロピカルフルーツを使ったカレーやスイーツを提供するフルーツパーラーなどがあります。晴れた日には、展望テラスから目の前に広がる相模湾の絶景も楽しめます。
かわいいレッサーパンダを間近に愛でる至福の時間
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レッサーパンダは2種類いて、日本国内の多くの動物園で飼育されているのは、中国のシセンレッサーパンダです。熱川バナナワニ園で暮らすレッサーパンダは、ヒマラヤに棲息するニシレッサーパンダで、日本で見られるのはここだけ。国内トップクラスの10頭がいること、檻の外の庭で動き回る姿を間近で見られることも、人気の秘密です。食事時間は9時〜10時と15時〜16時。無心にリンゴをかじっている姿に、きっと萌えますよ。
たわわに実るトロピカルフルーツの温室と相模湾の絶景スポット
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温泉熱を利用した温室で育つトロピカルフルーツ。その中でもバナナは台湾バナナ、アップルバナナなど、20種以上を栽培しています。完熟したものから1本ずつ収穫し、フルーツパーラーやジューススタンドで販売しているバナナジュースに使用しています。市販のものとは違った濃厚な甘みは忘れられない美味しさです。
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見晴らしのいいフルーツパーラーで人気メニューを味わおう
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分園を一回りしたら、絶対に立ち寄りたいのがフルーツパーラー。おすすめは園内で収穫した完熟バナナを使った、濃厚な「バナナジュース」や、バナナがぎっしり敷き詰められた「バナナパンケーキ」。数量限定の「国内産完熟バナナで作った伊豆のシカカレー バナナコンフィチュール添え」は、ランチにピッタリ。南国フルーツと伊豆のジビエは相性抜群。スパイスを利かせた香り高いカレーは、辛さ控えめです。途中でコンフィチュールを混ぜて味変して、最後の一口まで美味しくいただけます。
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ワニをモデルにした和スイーツ「大福ワニ」は、登場以来大人気。バナナをくわえた、ちょっととぼけた表情が何ともユニークです。いちごの季節は、伊豆産紅ほっぺをくわえた大福ワニも販売。緑の草大福ワニはこし餡、白のワニは粒あんです。
かわいいワニならお持ち帰りもできますよ
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熱川バナナワニ園のおみやげ売り場は、本園・ワニ園と分園の2か所。お菓子やぬいぐるみ、キーホルダーなど、かわいいオリジナルグッズも豊富に揃っています。一番人気のおみやげは、熱川ばにおのイラストが描かれたTシャツ。130cm〜XLと大人から子どもまで着られるサイズ展開で、それぞれ5色から選べます。
【熱川バナナワニ園】 住所:〒413-0302 静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1253-10 電話:0557-23-1105 営業時間:9:00〜17:00(最終入園16:30) 定休:なし 料金:大人2,000円、4歳〜小学生1,000円、4歳未満無料 駐車場:無料(150台) ホームページ:http://bananawani.jp/
全駅がフォトジェニック!東伊豆へは、絶景を満喫できる伊豆急行がおすすめ!
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伊東駅から伊豆急下田駅まで、伊豆半島の東海岸を走る伊豆急行線。伊豆急下田駅に向かって走る列車は、伊豆高原駅を過ぎると次第に海岸線に近づいていきます。海側を向いたパノラマシートがある列車「リゾート21」も運行。自然の風景を満喫しながら、伊豆半島の旅を楽しめます。
伊豆急行線なら、熱川バナナワニ園にもらくらくアクセス
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熱川バナナワニ園は、伊豆熱川駅から徒歩1分。改札を抜けたら右手にある出口から階段を上って。目の前の道路を進めば、右手に本園・植物園が、左手に本園・ワニ園があります。
東伊豆らしい景色を堪能できる伊豆急行線の「リゾート21」
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伊豆急行線で人気の観光電車「リゾート21」は、展望席や海側を向いたパノラマシートを配置。東伊豆の特産金目鯛をイメージした赤い車体のキンメ電車と、黒船をモチーフにした黒船電車の2種類の列車を運行しています。乗車券だけで乗れる普通電車なのも嬉しいポイント。運行ダイヤは同社のHPで確認できます。
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オーシャンビューのベストポイントは、片瀬白田駅から伊豆稲取駅の間。今回紹介した熱川バナナワニ園がある伊豆熱川駅からひとつ伊豆急下田駅寄りが片瀬白田駅です。窓いっぱいに遮るものがないきらめく海と空が広がります。
2月は早咲きの河津桜が見頃を迎える時期。桜並木が続く河津桜は、河津駅から徒歩圏内。すこし足を伸ばして春を先取りするのもおすすめです。
伊豆急行線は、全駅が“フォトジェニック駅”に!
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伊豆急行線全駅に誕生したフォトスポットは、旅の思い出の写真に彩りを添えてくれます。各駅の特徴を表すテーマカラーと、伊豆各地で見ることができる海の生き物のイラスト、駅名を組み合わせたのれんやパネルを設置。駅名看板や電車をバックにした写真と一緒に、フォトスポットでの映え写真も、ぜひ撮影してくださいね。
ちなみに、伊豆熱川駅のテーマカラーは花緑青(はなろくしょう)×山吹色(やまぶきいろ)。熱川温泉を発見した室町時代の武将、太田道灌にまつわる山吹伝説の山吹の花の色と、海と湯けむりをイメージしています。
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【伊豆急行/伊豆熱川駅】 住所:〒413-0302静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本969-3 電話:0557-23-0601 窓口営業時間:8:10〜17:30 ホームページ:https://www.izukyu.co.jp/
まとめ
常夏気分で過ごせる熱川バナナワニ園。意外とかわいいワニの姿や稀少な動物たち、熱帯の花やフルーツが、癒しの休日を演出してくれますよ。青い空と海が織りなす風景を楽しみながらの電車旅もおすすめ。湯けむりに包まれた東伊豆のおすすめスポットへ、せひお出かけくださいね。
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