日本屈指の景勝地・日本平
「日本平」…その名称は遠く神代の時代、日本武尊(やまとたけるのみこと)伝説に由来しています。
『古事記』によれば、日本武尊がその東征の折、この地で賊から野火攻めにあい、火に囲まれた際に、腰にした神剣で周囲の草を薙ぎ払い、難を逃れたのだとか。
後に賊を討ち取った日本武尊は、この地にあった小高い山に登って自らが平定した地を見渡した…ことから、この山を「日本平」、その窮地を救った神剣は三種の神器のひとつ、「草薙の剣」と名付けられたのだそうです。
さて、現在の日本平は、日本観光地百選コンクールで第1位に選ばれたこともある、日本屈指の景勝地です。
今回は、その日本平山頂に2018年にオープンした「日本平夢テラス」をご紹介します。 それでは、日本平山頂の駐車場から夢テラスへ向かいます。
自然景観と調和した美しい木造施設
日本平夢テラスの設計は、東京五輪2020のメイン会場である新国立競技場の設計も手掛けた㈱隈研吾建築都市設計事務所によるものです。静岡県産の木材をふんだんに使い、周囲の自然景観と調和した美しい木造施設となっています。
まずは1階の展示エリアから。
ここでは、グラフィックパネルやプロジェクションマッピング、タッチパネルを使い、日本平の歴史と文化、周辺の観光地などをご紹介しています。
2階には季節のお茶や茶菓子を楽しめるラウンジがあります。ここでは、ガラスの向こうの眺望を楽しみながら、ゆっくりと寛ぎましょう。
3階へ登ると、360度、全方位ガラス張りの展望フロアになっています。
階段を登り、後ろを振り向くと、眼下には清水港と日本一深い駿河湾が広がり、その先に雄大な富士山を望むことができます。 万が一、天候によって富士山が見られない時は、大型モニターで表示される美しい富士山の姿をお楽しみください。
360度のパノラマが広がる展望回廊
かつては、日本平山頂の展望台からは、清水港方面しか見渡すことができませんでしたが、日本平夢テラスのオープンにより、360度パノラマでの眺望が可能になりました。
今度は屋外に出て、展望回廊に行ってみましょう!
展望回廊は一周約200m。
ぐるっと一周すれば、眼下には静岡の市街地、駿河湾、世界遺産・富士山の構成資産のひとつ三保松原、そしてもちろん富士山も。
神代の時代、もしかしたら日本武尊もこんなふうにこの地を見渡したのでしょうか?
『古事記』に描かれている時代と現在の景色は、どんなふうに変化しているのでしょうか?
日本武尊が望んだ富士山は、どんな姿をしていたのでしょうか…?
展望回廊へは、施設の開館時間や休館日を問わず、いつでも入場することができます。
夜間に訪れれば、日本夜景遺産にも登録されている日本平の夜景もお楽しみいただくことができますよ。
また、夢テラスのすぐ近くには日本平山頂と久能山を結ぶロープウェイ乗り場があり、ここから国宝・久能山東照宮へ参拝することもできます。 夢テラスと併せて、是非お立ち寄りください!
日本平夢テラスの施設情報とアクセス
【開館時間】 日曜日~金曜日 午前9時~午後5時
土 曜 日 午前9時~午後9時
※展望回廊には終日入場できます
【休 館 日】 毎月第2火曜日(第2火曜日が休日の場合は翌平日)及び年末(12/26~12/31)
【入 館 料】 無料
【アクセス】 〒424-0886 静岡市清水区草薙600-1 TEL 054-340-1172
<お車の場合(駐車場無料 普通車約140台可)>
日本平・久能山スマートICより約25分
東名静岡ICより約30分
東名清水ICより約30分
新東名新静岡ICより約35分
<東海道新幹線をご利用の場合>
JR静岡駅よりタクシーで約25分
JR静岡駅よりバスで約50分(駅北口11番のりば)
※日本平線日本平ロープウェイ行き「日本平夢テラス入口」下車徒歩約5分
<東海道線をご利用の場合>
JR清水駅よりタクシーで約20分
JR東静岡駅よりタクシーで約10分
JR東静岡駅よりバスで約30分(南口)
※日本平線日本平ロープウェイ行き「日本平夢テラス入口」下車徒歩約5分