東海地方最大級の規模を誇る鍾乳洞「竜ヶ岩洞」。2億5,000万年前の石灰岩でできた、全長1キロを越える鍾乳洞で、浜松市、いえ静岡県を代表する人気観光スポットでもあります。
観光用に一般公開されているのはその一部の400mほどですが、この400mが見事に見どころ続き。大人も子どもも感動できる、まるでアートのような鍾乳洞です。
オープンは1983年(昭和58年。東京ディズニーランドの開業と同年!)と、今から38年前。ですので、「子どもの頃に行ったことがある!」という静岡県民も多いと思いますが、実はここ数年で新たな進化を遂げているのだとか。
昔行ったことがあるというあなたも、まだ未体験のあなたも!令和も進化するミステリアスケイビングリゾートに出発してみませんか?
洞内は18℃! 夏は涼しく冬は暖かい!雨でも遊べる全天候型施設
浜松市北区に位置する竜ヶ岩洞へのアクセスは、新東名高速道路が便利。浜松いなさI.Cから車で約10分です。東名高速道路でお越しの場合には、東京方面からは浜松西I.C、名古屋方面からは三ヶ日I.Cで降りて、どちらからも車で約30分。新東名の開通でぐっと便利になりました!(JR浜松駅、天竜浜名湖鉄道・金指駅からバスでのアクセスも可能です。)
入場チケットを購入して、いざ出発!
「竜」が出向かえてくれるトンネルになっている門をくぐり中にはいると、そこはマイナスイオン40,000個/㎤(立法センチ)の世界。一般空間のマイナスイオンは100〜200個/㎤ということなので……なんとここでは200倍! すごいパワースポットです。
洞内の温度は年間通して約18℃。ひんやりした洞窟は、暑い夏の避暑にぴったりというイメージがありますが、実は冬は暖かく、雨でも遊べる全天候型施設なんです。
全国で竜ヶ岩洞だけ!? 実はとても珍しいコウモリショーが1日2回開催
さっそく洞窟探検!といきたいところですが、ちょっと待って! 入り口のトンネルをくぐってすぐのところに、ガラス張りの一角が。
なかでは、20匹以上のフルーツコウモリが飼育されていました。インドネシアからこのコウモリたちが竜ヶ岩洞にやってきたのは27年前のこと(現在では輸入は規制されています)。
コウモリは、実はとても臆病な生き物。毎日お世話をしてくれるスタッフに慣れるまでに、なんと24年もかかったそうです。 ようやく慣れてくれた3年前から、「コウモリのふれあいお食事ショー」がスタートしました。
1日2回11時と14時に果物をもったスタッフが中に入ると、コウモリが一斉に集まってきて、スタッフの手から餌を食べる様子を見ることができます。
こういったコウモリのショーは非常に珍しく、行われているのは全国でも竜ヶ岩洞だけかもしれないと教えていただきました。慣れるまでに24年もかかった……と伺うと、それも納得。ショーでは、スタッフの面白いコウモリの話にも引き込まれますよ。
洞内は見どころいっぱい!
鍾乳洞はまさしく自然の造形美。2億5,000万年前の石灰岩……気が遠くなるほど長い年月をかけて作り出された不思議な姿が、神々や身近なものに見立てられ、楽しく紹介されています。
洞窟内にはいくつもの見どころがあり、その繊細さや、圧倒的なスケールに感動すること必至。このパーツは「何に似てるかな?」と考えながら進むのも楽しい探検の仕方です。
見どころは、まだまだたくさんあります! ご紹介しきれない分はぜひご自分の目でお楽しみくださいね!
ちなみに、洞窟内には飼育されているフルーツコウモリとは別に、今でもたくさんのコキクガシラコウモリが住み、小さな横穴から出入りしています。でも安心して! コウモリは営業時間内には姿を見せず、閉館後になると現れるんだそう。そんな話を聞くと、怖いと思っていたコウモリがちょっと可愛く思えてきませんか?
幻想的な地底滝で「映え!」写真
日々展示方法の改良を重ねるスタッフさん達ですが、最近は照明をブルーに変更中。一番の見どころ「地底滝」では幻想的な「青い滝」が撮影できます。SNS映え間違いなし!
混んでいる時期は、残念ながら撮影が制限されてしまうこともあります。スタッフの指示に従ってください。
「洞窟資料館」は自由研究に最適!
30分弱の探検を終えて、ようやく出口です。
出口の先には日本で初めて洞窟をテーマに作られた資料館、「洞窟資料館」があります。 ここ竜ヶ石山に鍾乳洞があることはそれ以前から知られていましたが、初めて学術調査が行われたのは1978年(昭和53)のこと。それを受け、地主の戸田貞雄氏と二人の洞窟探検家が手掘りで拡張作業を進め、およそ2年後に鍾乳洞を発見。その後も次々に掘り進められるようになっていきます(今なお、発掘調査は続いています)。
資料館ではそんな戸田貞雄氏の紹介や、人類と洞窟の関わりをテーマにした展示がされています。見た目にもわかりやすい展示なので、子どもでも楽しく学ぶことができ、自由研究にもおすすめ!
つい見逃されがちですが、実は出口の頭上にはコウモリの剥製が! カラスが運んできたというモグラの剥製にも注目です。
充実のお土産売り場
知識欲が満たされたら、次は物欲を! 定番のお土産から、おしゃれなこだわりグッズまで揃うお土産売り場は出口から直結の「出口売店」と、出口を出て10mくらいのところにある「八角堂売店」の2箇所。
出口売店では、つらら石に見立てた麩菓子や竜ヶ岩洞開発の歴史がわかる漫画などのオリジナルグッズが多く扱われていて、八角堂売店では地元浜松の銘菓や、温州みかん、不知火、ぼんかん、はるみをブレンドしたこだわりの限定ジュースなども販売されています。
スタッフに一番人気を聞くと、天然パワーストーンだそう。種類や大きさは様々ですが、一般での販売に比べ、かなりお得な価格設定になっているそうです!
5月に収穫した新茶を洞窟内で約100日かけて熟成させる「いなさ竜ヶ岩洞熟成茶」も、秋になると販売されます。
ついつい撮っちゃう顔ハメ看板と「#ハマナコブルー」の青いジェラート
コウモリショーも見て、洞窟を探検して、お土産屋さんにも立ち寄りましたが、竜ヶ岩洞のおすすめはまだまだ続きます!次なるおすすめは、「日本一の顔ハメ看板」。竜ヶ岩洞のこの顔ハメ看板は各種顔ハメ大賞に輝いているとのころ。ヘルメット部分が立体的になっており顔ハメするとおでこにぴったりフィットするそうです。モデルの男性は実は竜ヶ岩洞開発者の戸田貞夫氏とのこと。せっかくなのでぜひ思い切って顔ハメ看板で記念撮影してみませんか。
昭和感じる顔ハメ看板で撮影したあとは、ある意味対極にあるおしゃれな写真撮影を!
竜ヶ岩洞で最近の推し!はテレビやガイドブックでも取り上げられる人気ジェラート店「マテリア」で販売中の「バタフライピー」の青いジェラート。マメ科の植物「バタフライピー」を使うときれいな青色が発色するそうで、ハーブティも涼しげなブルーに。味はほんのりパイナップル風味なんです。「#ハマナコブルー」でインスタにも投稿してみてくださいね。
お隣の緑色のジェラート「モリンガ」はクレオパトラも愛したスーパーフードフード。地元浜松市産だそうです。
「ようきた洞」の冷た~い足水で天然冷風浴
冬は冬で暖かな洞窟内は過ごしやすくおすすめ、とご紹介しましたが、最後に暑い時期限定のお楽しみを!
洞内から流れ出す天然水と涼しい風を利用した足水「ようきた洞」は4~10月までの季節限定の施設(無料)。看板に、日本初の天然冷風浴にして日本一の足水施設の文字が。「足湯」じゃなくて「足水」って珍しいですよね。冷たくって暑い夏にはもってこい! 売店でタオル(100円)も購入できます。
実際には1分くらい入っていただけですが、足がじんじんしてくるほどの冷たさ。なるほど、これは暑い日にもってこいです!
竜ヶ岩洞には、まだまだ紹介しきれないおすすめがいっぱい。車で2〜3分のところには「竜ヶ岩洞あゆ狩り園」(7月中旬〜9月末開園)があり、あゆのつかみ取りやバーベキューもできます。そこもコースに加えれば、一日楽しめそうですね!
太古の昔と、昭和と、現代がクロスする竜ヶ岩洞。いつもとちょっと違う世界に、出掛けてみませんか。
<DATA>
■竜ヶ岩洞
所在地:静岡県浜松市浜名区引佐町田畑193
営業時間:9:00〜17:00(無休)
TEL:053-543-0108
アクセス:新東名高速道路 浜松いなさI.Cより車で10分