静岡県の真ん中を流れる大井川。流域には美しい景色が広がっています。中でも注目は、2019年に100人の外国人審査員によって、県内で初めて「COOL JAPAN AWARD」に選ばれた「大井川鐵道井川線の奥大井湖上駅」!さあ、ミラクルな駅を訪ねる旅の始まりです。
まずは進化を続ける、大井川鐵道・大井川本線で出発
鉄道ファン憧れの、蒸気機関車は欠かせない
![奥大井湖上駅](https://shizuoka.hellonavi.jp/wp-content/uploads/2020/12/41b87ea59e929edc0bf4d217fccd9fa2-1024x683.jpg)
「奥大井湖上駅」には車で行くこともできますが、ここは〝駅〟なのですから、大井川鐵道で出かけるのが王道というものでしょう。そこでやってきたのが、旅の起点となる大井川本線「新金谷駅」。もちろんここから乗るのは、鉄道ファン憧れの的・蒸気機関車(SL)です。大井川鐵道では動態保存の意味も込めながら、SLを急行列車として「千頭駅」まで運行しています。重厚感あふれる存在感はすばらしく、季節により桜や新緑の茶畑、紅葉の中を走る姿は感動の一言ですね。
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「きかんしゃトーマス号」、駅の改名、新駅誕生など、進化が止まらない
子どもたちにとっては、本物の蒸気機関車を使った「きかんしゃトーマス号」がアジア初、2014年に登場したことが大事件だったはず。今も運転日には、全国各地から多くの親子が集まってきます。新金谷駅では「トーマスフェア」も開催され、2020年には「2かいだてバスのバルジー」が登場するなど、その世界観はますます魅力的になっています。運行日や予約方法については大井川鐵道ホームページの確認を。
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2020年にも大きな変化がありました。「五和駅」が「合格駅」に改名、その隣には新駅「門出駅」が登場。これで、近くの日限地蔵尊で願いが掛けられる「日切」→「合格」→「門出」という受験生の夢のストーリーが完成です。「門出駅」近くには、体験型フードパーク「KADODE OOIGAWA」もオープンし、大人気。ただし「日切」「合格」「門出」駅にSLは止まりません。帰りに普通電車に乗り、途中下車するのがおすすめです。
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門出駅は、緑茶・農業・観光の体験型フードパーク「KADODE OOIGAWA」が隣接し、注目を集めています。
千頭からは、大井川鐵道・井川線に乗り換える
かわいいトロッコ列車なのに急こう配も力強く進むアプト式鉄道
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「千頭駅」にやってきました。ここから「井川駅」までを結ぶ井川線(通称南アルプスあぷとライン)に乗り換えです。あぷととは、アプト式鉄道のことで、井川線の一部区間(アプトいちしろ~長島ダム)にある急こう配を登り降りするためのシステムのことを言います。赤いトロッコ列車は天井もイスもミニサイズ。扉は手動で開け閉めします。席を確保するなら先頭か最後尾の車両で、進行方向に向かって右側に座るのがおすすめですよ。車窓からの眺めがよく、カーブにそって進む車両の様子を見ることができます。
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キーキーとにぎやかな音をたてながらゆっくり山道を進む列車内では車掌さんが見どころをアナウンスしてくれ、大井川の清流や鉄橋など美しい眺めを楽しめます。そうこうするうちに、見どころ第1スポット「アプトいちしろ駅」に到着。ここから隣の「長島ダム駅」までが、アプト式区間。アプト式電気機関車を後ろに連結し、普通鉄道日本一の急こう配の坂を、歯型レールと歯車を使って進んでいきます。アプト式電気機関車の連結作業や、歯型レールは必見ですよ。
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長島ダムからダム湖を渡り、いよいよ奥大井湖上駅へ
続いて見どころ第2スポット、「長島ダム駅」に到着。周辺には公園や散策路が整備されています。この日はちょうど勢いよく放水が行われ、雄大なパノラマは迫力満点でした。
この長島ダム建設にともなって、大井川がせき止められた結果、誕生したのが接岨湖。「奥大井湖上駅」はその湖の上に造られた駅なのです。最大の見どころはすぐですよ!
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トンネルを抜けると、深い緑色をたたえた接岨湖と、そこにかかる赤い橋「奥大井レインボーブリッジ」が姿を現し、車内からは歓声があがりました。列車は、70mの高さをゴトゴトと進み、湖上に半島状に張り出した場所に造られた「奥大井湖上駅」に到着。ここを出発した列車は再びレインボーブリッジで湖上を渡り、対岸へと消えていきました。
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世界が驚く不思議な絶景はどこにある?
「奥大井湖上駅」は一見、素朴な印象の駅。ホームの後ろ高台には、雰囲気ぴったりのログハウス風の休憩所「レイクコテージ奥大井」が設けられています。休憩所からの景観はこんな感じ。
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木立と湖面とのコントラストなどが楽しめますが、「世界から注目された絶景とはこれなのだろうか?すこし地味なのではないだろうか」という印象を持つ人もいるでしょう。実は、「奥大井湖上駅」を楽しむには、もう一ひねりしなければいけないのです! ここから線路横の散策路を通ってレインボーブリッジを渡り、急階段をのぼって、対岸の展望台をめざします。約15分間、体力を使いますがぜひがんばってください。
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そして目の前に広がるのが、この景観です!まるで青い湖に浮かぶ緑の島に駅があるような、なんとも不思議で、夢のような美しさ。某民放テレビの「日本の不思議な駅ベスト3」で第1位に選ばれたのも納得です。まるで絵本かアニメの世界から抜け出たようなすばらしい景観に、しばらく言葉を失ってしまいました。ちなみに「奥大井湖上駅」には、〝ここは風の妖精たちの遊び場所〟というプレートが設置されていました。この景観を見ると、確かに妖精たちが現れても不思議ではないですね。
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奥大井湖上駅
【所在地】静岡県榛原郡川根本町梅地
旅の楽しみの一つは、グルメとお土産にあり
「奥大井湖上駅」の絶景を堪能したあとは、おいしいものを食べて休憩しましょう。列車で「千頭駅」まで戻り、訪れたのは駅から徒歩1分の「カフェうえまる」。野菜やお茶など地元食材を使ったフード&ドリンクが人気のカフェでは、「長島ダムカレー」がイチオシ。ご飯や野菜、カレーで長島ダムを、卵とベーコンで奥大井湖上駅とアプト式鉄道を表現した人気メニューです。食後には、風味豊かなオリジナルジェラート「川根ほうじ茶」「川根みそ」もお忘れなく。
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![奥大井湖上駅](https://shizuoka.hellonavi.jp/wp-content/uploads/2020/12/957070b68640783f13e9fa3c506ec177-1024x683.jpg)
カフェうえまる
【所在地】静岡県榛原郡川根本町千頭1216-20
【問い合わせ】TEL 080-1620-0358
お土産も欠かせません。川根といえば静岡茶の本場。千頭駅から徒歩1分の「杉本屋」で、香り濃厚な「茶羊羹」をゲットしましょう。おいしい「茶羊羹」と静岡茶を楽しめば、静岡旅の幸せを体感させてくれるはず。
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杉本屋
【所在地】静岡県榛原郡川根本町千頭1216-13
【問い合わせ】TEL 0547(59)2222
再び大井川本線に乗り、「新金谷駅」では「プラザロコ」のお土産コーナーへ。SLのナンバープレートがデザインされた帽子や、アプト式鉄道の車両をデザインしたティッシュボックスカバーなど、ここでしか手に入らないオリジナルグッズをゲットできます。
![奥大井湖上駅](https://shizuoka.hellonavi.jp/wp-content/uploads/2020/12/ac359fa102af4094347bba9ad72bc0e6-1024x683.jpg)
<鉄道についての問合せ>
大井川鐵道 営業部
【所在地】島田市金谷東2-1112-2
【問い合わせ】TEL 0547(45)4112
<商品についての問い合わせ>
大井川鐵道 商事部
【所在地】島田市金谷東2-1112-2
【問い合わせ】TEL 0547(45)2230
いかがですか。大井川鐵道の旅は、日常のあわただしさを離れたのんびり旅。感動と絶景でたっぷり楽しめる1日になること間違いなしですよ。