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ホームグルメ桜えび旧東海道の風情が残る「由比宿」で、まち歩き観光&桜えび尽くし料理を堪能

旧東海道の風情が残る「由比宿」で、まち歩き観光&桜えび尽くし料理を堪能

静岡県にある、東海道五十三次16番目の宿場・由比宿。かつて本陣が置かれていた場所は、表門や馬の水吞場などを復元した由比本陣公園が整備され、由比を代表する観光スポットとして、また地域の人たちの憩いの場として親しまれています。また、由比の名物といえば、桜えび。通年味わうことができる桜えびですが、春と秋の漁期には、桜えび料理を提供する飲食店で新鮮な生の桜えびもいただけます。
江戸の風情と名物グルメ桜えびが楽しめる、由比宿散策に出かけてみませんか。

宿場町散策で気軽に立ち寄れるオアシス、由比本陣公園

復元された由比本陣の表門と木塀。塀の前の水路状の濠(ほり)は「馬の水呑場」で、もとは60cmほどの深さがあったそうです

由比宿の本陣跡地、由比本陣公園には、静岡市東海道広重美術館ほか、東海道由比宿交流館、由比本陣記念館「御幸亭」、芝生広場があります。
由比宿交流館では、由比の歴史や観光情報の発信をする展示やイベントを開催しています。館内の「喫茶 陽だまり」ではソフトドリンクや甘味を販売。道路に面したテラスも休憩所として利用できるので、散策途中のひと休みスポットにおすすめです。

由比宿交流館の前には東屋のある芝生広場があります
館内には由比宿の街並みを再現したジオラマも展示
館内の休憩所に併設されている「喫茶 陽だまり」。開放感があるスペースでひと休みを

由比本陣記念館「御幸亭」は、明治天皇が行幸された際に小休された、本陣の離れ座敷を復元したものです。伝統技法でつくられた建具や欄間などが美しい佇まいを見せる座敷や、水屋を備えた本格茶室「結仁斎(ゆいじんさい)」など、純和風建築の落ち着きある空間が魅力です。山岡鉄舟よって命名された前庭の「松榧園(しょうひえん)」、座敷の奥にある小堀遠州作庭と伝わる枯山水庭園の美しい設えも必見です。

池泉回遊式庭園「松榧園」を眺めながら「御幸亭」の玄関へ
お茶をいただきながら、静かに枯山水庭園を眺めるひと時を
茶室「結仁斎」。質素ながら品格のある、まさに侘び寂びの空間
【由比本陣公園】
住所:〒421-3103 静岡県静岡市清水区由比297-1
電話:054-375-5166
営業時間:9:00~17:00 ※御幸亭は最終入館16:30
定休:月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)
料金:交流館は無料 ※御幸亭は大人150円、小・中学生50円(煎茶サービス付き)
駐車場:21台(無料)

浮世絵の世界に浸る静岡市東海道広重美術館

由比本陣公園の中にある静岡市東海道広重美術館

江戸時代後期に活躍した浮世絵師歌川広重の作品を中心に、約1,400点を収蔵する、静岡市東海道広重美術館。「広重美術館」は全国にいくつかありますが、日本で初めて広重の名を冠したのは、ここ静岡市東海道広重美術館です。毎回ユニークなテーマで開催される企画展では、広重はじめ有名な浮世絵師の作品をさまざまな視点から鑑賞できます。

静岡市東海道広重美術館では、主に錦絵と呼ばれる多色摺り木版の浮世絵を収蔵・展示しています
浮世絵について学ぶことができる「浮世絵の基礎知識コーナー」

常設展示の「浮世絵の基礎知識」では、浮世絵の種類や浮世絵版画の歴史、多色摺りの手法を紹介するパネルや道具などを展示。だまし絵や判じ絵など、江戸時代に庶民の間で流行った浮世絵も紹介しています。

版画に使われる版木や馬楝(ばれん)、顔料なども展示しています
上下逆さまにしても人の顔になるだまし絵は、実際に動かして鑑賞できます

エントランスホールには、浮世絵版画の手法を体験できるコーナーがあります。主版と呼ばれる1色目で絵全体を摺り、その後は色ごとの版木で摺りを繰り返し、完成させます。絵柄は常設の東海道五十三次「由井」と、期間限定の2種類が用意されています。
ミュージアムショップには、広重の「東海道五拾三次之内」をモチーフにした絵はがきやグッズ、オリジナルパッケージのお茶などを販売しています。

版画刷り体験コーナー。体験料は、用紙2枚付きで330円
広重になった気分で、マイ浮世絵をつくってみましょう
自分で摺った浮世絵は旅の素敵な記念になりますね
オリジナルの「茶箱 茶飴」1,320円
おしゃれな浮世絵パッケージの桜えびやしらすの炊き込みご飯の素
【静岡市東海道広重美術館】
施設名:静岡市東海道広重美術館
住所:〒421-3103 静岡県静岡市清水区由比297-1
電話:054-375-4454
営業時間:9:00~17:00(最終入館16:30)
定休:月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)、12/28〜1/4
料金:一般520円、大学生・高校生310円、中学生・小学生130円
駐車場:21台(無料)

由井正雪の生家と伝わる、江戸時代から続く染め物屋、正雪紺屋

由比本陣公園の目の前にある正雪紺屋

江戸幕府三代将軍家光の死去に際して、幕府転覆を企てた軍学者・由井正雪。その生家と伝わるのが、正雪紺屋です。街道沿いの建物は築200年ほどと言われ、店先の土間には、江戸時代から昭和30年頃まで営んでいたという紺屋名残の藍瓶が、今なお残されています。
現在は桜えび柄などのオリジナル手ぬぐいやのれんなど、染めの和小物を販売しています。

昭和30年代まで現役で使われていた作業場
築200年の古民家の店内には、手ぬぐいを中心に、たくさんの小物が並びます
【正雪紺屋(由井正雪生家)】
住所:〒421-3103 静岡県静岡市清水区由比68
電:054-375-2375
営業時間:9:00~17:00
定休:不定休
駐車場:なし
※個人宅のため、見学できない場合もあります

駿河湾の宝石、桜えび料理を満喫するなら、ご飯やさくらへ

迷ったらこれをオーダー。「桜えび定食」2,200円

由比の名物グルメといえば、“駿河湾の宝石”桜えび。桜えびは国内では駿河湾だけで漁が行われ、2か所の漁港にのみ水揚げされます。そのひとつが由比漁港。春と秋の漁期には、朝水揚げされた新鮮な桜えびが鮮魚店に並び、飲食店でも生でいただくことができます(漁の状況によっては提供できない場合もあります)。
国道1号線バイパス沿いにある、ご飯やさくらのメニューは、桜えびづくし。美味しい桜えび料理を目当てに、近隣はもとより全国から客が訪れます。特に人気のメニューは、「桜えび定食」。生、釜揚げ、かき揚げ、佃煮、お吸い物で、味も食感も異なる桜えびを一膳で満喫できます。最小限のつなぎで揚げるかき揚げは、サクサクの食感と香ばしさ、桜えびのふんわりとした甘さが絶品。テーブルにある「桜えび髭塩」を振りかけると、さらに甘みが引き立ち香ばしさが倍増しますよ。

「桜えびのかき揚げ 単品」1,100円
競りのある日は、冷凍ではない生桜えびを提供。地元だからこその美味しさです

定食以外にも、丼やそば・うどんもあります。また、一品メニューも充実。メインの食事にプラスするなら「桜えびクリームコロッケ」がおすすめ。サクサクの衣の中には、桜えびがぎっしり入ったとろとろ濃厚なクリームが。口の中に優しい味が広がります。

【ご飯やさくら】
住所:〒421-3111 静岡県清水区由比今宿1027-8
電話:054-376-0101
営業時間:平日11:00~16:00 土日祝10:30~18:00
定休:火曜日
駐車場:あり

おみやげ選びはここで決まり。桜えび&静岡のおみやげが揃う、ゆい桜えび館

由比本陣公園から徒歩3分。大駐車場も完備しています

ゆい桜えび館には、その名の通り、冷凍や天日干しの桜えびをはじめ、食品、調味料、お菓子など、桜えびの美味しさを堪能できる商品がずらりと並んでいます。その他にも、静岡の名産や銘菓も豊富に揃っているので、おみやげ探しにぜひ立ち寄りたいスポットです。
館内には手打ち蕎麦や桜えび料理が気軽に味わえる「桜えび茶屋」もあります。

店内は桜えびのピンク色に染まっているかのよう。多彩な商品が揃っています
桜えびのお菓子の代表格「桜えびの舞」1,290円。ざくっとした食感で、桜えびの香ばしさはクセになる美味しさです
日持ちするのでおみやげにもおすすめ。「天日干し桜えび」50g1,900円、25g980円

ゆい桜えび館に隣接しているのは、明治20(1887)年創業の削りぶし製造工場と、直売所。ガラス張りの削り節工場では、名物「いわしふりかけ 潮の華」を製造している様子が見学できます。由比と、お隣の蒲原地区は、いわしの削り節が特産。併設の直売所で直売価格で購入できます。自社製の削り節のほか、季節の食品やおすすめのお買い得品も人気です。

いわしを削る工場は無料で見学できます
店内ではご飯に乗せたふわふわの「いわしのふりかけ 潮の華」の試食ができます
「潮の華」(いわしの削りぶし)25g300円、35g390円
【ゆい桜えび館】
住所:〒421-3103 静岡県静岡市清水区由比672-1
電話:054-375-2448
営業時間:9:00~16:30
定休:年始
駐車場:65台(無料)

まとめ

歴史を感じる町並みと桜えびグルメが魅力の、東海道の宿場町、由比。今回は由比本陣公園周辺を紹介しました。静岡県内の宿場町では一番規模が小さかったという由比宿。のんびり散策するのにも、ちょうどいいエリアです。ちなみに、歌川広重の「東海道五拾三次之内 由井 薩埵嶺」は、隣の興津宿との境にある薩埵(さった)峠。山道を登り切ると、昔も今も変わらない富士山や駿河湾の絶景が楽しめます。

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