弥生時代の代表的な遺跡として知られる登呂遺跡。現在は、古代の田園風景の中で弥生時代に親しむことができる公園として整備されています。登呂遺跡公園には、弥生人が暮らした集落や水田跡が復元されているほか、弥生時代の貴重な資料が展示されている静岡市立登呂博物館があり、火起こし体験や、田植え、稲刈りなど弥生時代の暮らしを体験することができます。この記事ではそんな登呂遺跡の楽しみ方をご紹介します。
歴史マニアでなくても知っている!? 弥生時代の集落跡、登呂遺跡
登呂遺跡は、日本に稲作文化が根付いていたことを初めて証明した遺跡で、弥生時代の遺跡として初めて国の特別史跡に指定されました。およそ2000年前、登呂遺跡の周辺一体は、水に恵まれた肥沃な土地で、稲作が行われ、人びとが暮らす集落がありました。
登呂遺跡公園には、弥生時代の竪穴式住居や祭殿などの建物、集落を取り囲む広大な水田など、古代のロマンを感じる風景が復元されています。水田では毎年稲作が行われています。
弥生人なり切り体験はまずは火起こしから!
水田や集落を復元した屋外展示では、実際に炎を上げるまでの火おこし体験を定期的に実施しています。舞錐(まいぎり)と呼ばれる道具を使って火種をつくり、焚付けに着火して炎を出します。火おこしの実演をしてくれるのは「ムラビト」と呼ばれるスタッフ。水田で稲のお世話もしています。
弥生人の暮らしを学び体験できる静岡市立登呂博物館
静岡市立登呂博物館では遺跡の発掘時に出土した貴重な資料を展示するほか、弥生体験展示室では、弥生人の服「貫頭衣(かんとうい)」を着て田植えや脱穀体験をしたり、丸木舟に乗ってみたり。“登呂のムラ人”の暮らしを体験することができます。
博物館の2階の常設展示室には、登呂遺跡から発掘された出土品などを展示しています。稲作の道具や釣り針、機織り具など、展示品のほとんどが、弥生人が日常生活の中で実際に使っていたものです。
博物館1階のミュージアムショップには、トロベーをあしらった登呂遺跡オリジナルグッズやお菓子、お守りにしたい勾玉のアクセサリー、高床式倉庫などの作成キットなどを販売しています。
【静岡市立登呂博物館】
住所:〒422-8033 静岡県静岡市駿河区登呂5-10-5
電話:054-285-0476
営業時間:9:00~16:30(登呂遺跡公園は24時間開放)
定休:月曜日(祝日の場合はその翌日)、祝日・振替休日の翌日、12/26〜1/3
料金:一般300円(市内在住の70歳以上は無料)、高校生・大学生200円、小・中学生50円 ※登呂遺跡、博物館1階、屋上テラスは無料
駐車場:1回400円 ※8:30~17:00(最終入庫16:30)
ホームページ:https://www.shizuoka-toromuseum.jp/
登呂遺跡周辺のスポット情報 静岡市立芹沢銈介美術館と登呂「もちの家」
登呂遺跡公園には、静岡市出身の染色家・芹沢銈介の作品を展示する静岡市立芹沢銈介美術館があります。
1956年に人間国宝に認定された芹沢銈介の感性溢れる染色の世界に浸ることができるスポットです。
また、登呂遺跡公園から徒歩約5分のところには、静岡土産の定番、安倍川もちで有名な「やまだいち」が営む古民家カフェ、登呂「もちの家」があります。
レトロおしゃれな古民家で、つきたての安倍川もちやこだわりのお蕎麦が味わえます。
まとめ
登呂遺跡は、弥生時代の暮らしを体感できるスポット。のどかな公園の敷地を散策するもよし、人類の長い歴史に思いを馳せるもよし。さまざまな体験ができる「静岡市立登呂博物館」は、小さいお子さんのいるファミリーのお出かけにもおすすめです。静かな環境で芸術に触れることができる「静岡市立芹澤銈介美術館」や、江戸時代から続く静岡の名物、安倍川もちが味わえる、やまだいちの登呂「もちの家」にもぜひ足を延ばしてみましょう。
静岡市立芹澤銈介美術館、登呂「もちの家」の紹介記事はこちら↓
教科書で学んだ弥生時代の暮らしがここに!静岡・登呂遺跡で歴史体験