モダンブラウザーをご利用ください!

ご利用の Internet Explorer では当サイトを正常にご覧いただけません。
Internet Explorer はとても古いブラウザーです。
古いブラウザーを使用しているとコンピューターを危険にさらしウイルスに感染、個人情報の漏えいなど重大な損害を被る可能性が高くなります。
最新のモダンブラウザー(EdgeやFirefox、Google Chrome)をご利用ください。

自分にあったモダンブラウザーを選ぶ >>
マイクロソフト Edge に切り替える >>
Google Chromeをダウンロードする >>

ホームスポット神社・お寺座禅に写経に精進料理!感覚が研ぎ澄まされる浜松市方広寺の禅寺体験【方広寺 後編】

座禅に写経に精進料理!感覚が研ぎ澄まされる浜松市方広寺の禅寺体験【方広寺 後編】

静岡県浜松市北区の山あいにある方広寺。長い歴史を持つこの寺は、臨済宗方広寺派の大本山として、多くの僧侶が修行の日々を過ごす禅寺です。
方広寺では座禅、写経、精進料理などの日帰り体験も用意されていて、参拝客も気軽に禅寺での修行の一端に触れることができます。
自然に囲まれ、日常の喧騒とは無縁の静かな禅寺で、心が落ち着きすっきりとリフレッシュできる“禅デトックス”を体験してみませんか。

静かな環境で心を穏やかにする座禅体験

座禅は、禅宗では非常に大切な修行のひとつです。苦行を繰り返しても悟りを得られなかったお釈迦さまは、最終的に座禅を組み、瞑想を行い、悪魔の脅しやさまざまな誘惑に打ち勝って悟りの境地に達しました。僧侶が座禅を行うのは、お釈迦さまに近づくための修行なのです。
方広寺でも朝晩に座禅を行います。通常は1回30分から1時間を数回、多い時には10時間以上の座禅修行に臨むこともあるそうです。

窓の外に緑や時折聞こえてくる鳥のさえずりも、心を穏やかにしてくれます

座禅で大切なのは、姿勢を調え、自分の呼吸に意識を集中すること。まずは足を組み、体を左右に振って中心を定め、背筋をまっすぐに調えるところから始まります。また、座禅というと目を閉じて瞑想するイメージがありますが、方広寺の体験では、顔はまっすぐに向け、目は閉じずに視線だけ手前に落とします。そして細く、長く息を吐き、吐ききったらお腹を膨らましながら大きく息を吸い、またゆっくり吐く、この呼吸を繰り返します。自分の呼吸に集中することで、次第に気持ちが穏やかになってきます。

1度目は10~15分くらいの短い座禅を行います。その後に、「警策(けいさく)」の受け方の説明があります。
警策とは、座禅の時に肩や背中を打つ細長い棒のことです。ちょっとでも動くと「バシッ」と打たれるイメージがありますが、本来は、座禅をしている人が集中できなくなったり、姿勢が乱れてきた時に、自ら申し出て気合いを入れてもらうもの。
2度目の座禅は20分ほどと少し長くなるので、集中が切れたなと思ったら警策を受けましょう。痛くないと言えば嘘になりますが、気持ちがしゃきっとして、再び自分の呼吸を意識しながら心を落ち着けていくことができます。

座禅に入る時は、「柝(たく)」と呼ばれる拍子木を打つ音が合図。この音が鳴ったら、再び柝の音がするまで動いてはいけません

方広寺の静かな環境で座禅を体験した後は、窓の外に広がる自然の中に溶け込むような、清々しい感覚になりました。日々座禅を行うことで、さらにその感覚が研ぎ澄まされて、いずれは無の境地に達するそうです。

また、深呼吸を続けるので、少し体かぽかぽかと温かくなった気もしました。座禅体験をする時は、足が組めるゆったりとしたズボンや、足が隠れるフレアスカートでお出かけを。その場で靴下が脱げるのであれば、裸足になって座禅をしてください。

座禅体験 ※要事前予約、電話にて受付(2名~)
料金:1,000円
時間:10:00〜、13:00〜(各回15分前までに受付)

筆先に集中する写経・写仏

延命十句観音経の写経と写仏の両方を体験できる

印刷技術のない時代は、経典を書き写す写経は、仏教にとって大切な行でした。お寺の中で行う写経は、静かな環境で、目の前の文字ひとつずつに集中でき、書き終えると達成感もあります。
写経で大切な事は、早さや字の上手・下手を競うのではなく、心を込めて書き上げること。お香が焚かれた静かな部屋で行う写経は、ヒーリング効果もありそうです。

方広寺では、3種類の写経が用意されています。一般的な般若心経もありますが、今回は写仏も一緒に体験できる延命十句観音経を選んでみました。お経の下に観音さまが描かれていて、こちらもお経と同じように、見本をなぞって描き上げます。

書き終えたら、最後に日付、願い事、名前を書き込み、お寺に納めてご祈祷していただきます。希望すれば持ち帰ることもできます。

写経の時間はおおよそ30分から1時間くらい。時間は気にせずに、静かな心で丁寧に書き上げて

写経の用紙、筆ペンなど必要なものはすべて揃っているので、手ぶらで出かけてOK。当日の申し込みにも対応してもらえます。
方広寺のご本尊・宝冠釈迦如来をモチーフに誕生したマスコットキャラクターをあしらった写仏もあります。こちらは子どもと一緒に体験する時におすすめです。

写経・写仏体験 ※当日受付可
料金:1,000円
時間:9:00〜15:00

感謝していただく、季節の食材を使った精進料理

季節の精進料理の本膳。ごまどうふ、精進うなぎ、季節の野菜の天ぷら、生麩の田楽、季節の炊きもの、冷やしうどん、ご飯、味噌汁、香の物が膳に並びます

方広寺では精進料理をいただくことができます。一般的に肉、魚など殺生を行う食材や、ねぎ、にら、にんにくなどの精が付く食材を使わずに、野菜中心で整えられる精進料理。その根本は、自然の素材を無駄なく生かすという精神にあります。お膳に並ぶ料理は季節ごとに変わります。

食事をいただく前に、「食事五観」を唱えます。自然の恵みである食材に、また、食事を作ってくれた人に感謝する大切さを改めて意識すると同時に、食事によって健康な体を保つことも大切な修行なのだと認識できます。
とはいえ、精進料理もいつもの食事と同じく、おいしく味わえますのでご心配なく。テーブル席でカジュアルにいただけます。

四季を通じて味わえる精進うなぎと胡麻豆腐。豆腐、すりおろした蓮根や山芋、のりなどでつくられる精進うなぎは、味も食感もうなぎの蒲焼きそっくりです
いただく前に唱える食事五観。食事の始まりにも、座禅の時と同様に、柝が打ち鳴らされます
精進料理 ※当日受付可(二の膳は2日前までに電話にて要予約)
料金:本膳3,000円、方広寺精進うな重1,800円
時間:11:00〜14:00

たっぷり体験するならこちらのプランもおすすめ

方広寺を1日かけて体験【日帰り禅寺体験】

方広寺の境内めぐりと禅寺体験(座禅・写経・精進料理)を日帰りで体験できる日帰り禅寺体験。拝観時間内は、拝観と境内散策が自由にできます。

日帰り禅寺体験 ※2日前までに要予約、電話にて受付
料金:5,500円(拝観料込み、2名から受付)
時間:応相談

宿泊してじっくり体験【週末宿坊】

静かな環境の禅寺に泊まって、座禅や写経でリフレッシュ。夕食では二の膳付きの精進料理がいただけます。

週末宿坊 ※希望日の7日前までに要予約、電話にて受付
開催日:毎月第4土曜日からの1泊2日
料金:大人12,700円(2名1室利用)、小学生8,100円
時間:チェックイン15:00〜17:00、チェックアウト10:00
※詳細はお問い合わせを

羅漢像をお持ち帰り!?方広寺見つけたかわいいおみやげ

食べてしまうのがもったいなくなる、手のひらサイズの愛らしい羅漢像のサブレ

方広寺公認スイーツを発見しました。その名も【GOHYAKU RAKAN】。方広寺の境内に点在する五百羅漢をモチーフにした焼き菓子や和菓子が揃います。五百羅漢サブレは、顔の表情や衣類など細かな部分まで丁寧に再現。また、五百羅漢最中は羅漢像をかたどった最中の皮と国産小豆の餡のバランスが絶妙。3個入りは皮と餡を別包装。食べる直前に餡を詰めるので、パリッと香ばしい最中の皮が楽しめます。

おみやげにもぴったりの五百羅漢シリーズ。方広寺では、この他にTシャツなどのグッズも販売しています
御朱印は、本堂脇の受付で申し出て。「宝冠釈迦如来」と「奥山半僧坊」の二種類をいただけます。それぞれ、ご本尊さまと半僧坊をキャラクター化したイラストの塗り絵つき
【臨済宗方広寺派大本山 方広寺・半僧坊総本殿】
住所:〒431-2224 静岡県浜松市浜名区引佐町奥山1577-1
電話:053-543-0003
拝観時間:9:00〜16:30(受付は16:00最終)
定休:無休
料金:大人500円、中学生以下200円、未就学児無料 ※体験料金は別途
駐車場:無料駐車場有り
ホームぺージ:http://www.houkouji.or.jp/

まとめ

禅寺修行の一端を体験できる座禅や写経。静かな空間で座禅を行うと、自然に溶け込んだような心地よさが感じられます。また、筆の運びに集中する写経や写仏の体験は、慌ただしい日常から離れて、心にゆとりが生まれる時間になりました。
静寂に包まれて自分自身を見つめ、心が軽くなる禅デトックス。ぜひ体験してみてください。

前編記事はこちら↓

関連記事