桜(ソメイヨシノ)が咲き誇ったあと、晩春に見頃を迎える日本の花といえば、藤の花。
藤棚から垂れ下がる花の房が創り出す紫色のグラデーションの空間は幻想的で、その美しさは、古くは万葉集にもうたわれ、平安時代には高貴な花として貴族にも愛されていました。
そこで、推定樹齢800年とされ国の天然記念物に指定されている藤や、女性初の樹木医が手掛ける3000㎡もの藤棚など、静岡県のぜひ訪れていただきたい藤の名所をご紹介します。
伊豆エリア
林泉寺(伊東市)
伊東市にある林泉寺は座禅会や座禅合宿も行う曹洞宗の寺院です。
境内にある樹齢300年の藤の大木は、県の天然記念物に指定されており、見頃には多くの方が訪れる藤の名所として知られています。例年春には藤まつりを開催しており、期間中の大祭の日には、盛大に御祈祷が行われます。当日は甘茶の振る舞いがあり、御守も購入することができます。
【例年の見頃】4月中旬~5月初旬
【イベント】水東山林泉寺藤まつり 2024年 4/13(土)~5/6(月・祝)
藤まつり大祭 2024年 4/28(日)
【問い合わせ】林泉寺HPより
林泉寺Instagramにて開花状況を発信しています。
中部エリア
蓮華寺池公園(藤枝市)
藤枝市の花・藤(フジ)の名所である蓮華寺池公園の藤棚は、総延長500mを超え、東海エリア最長級です。
藤から漂う甘い香りが、公園内をやさしく包み込みます。
見頃に合わせて開催される「藤まつり」では、出店やステージイベントなどが実施され、多くの家族連れでにぎわいます。
【例年の見頃】4月中旬~下旬
【イベント】藤まつり 2024年 4/20(土)~5/5(日・祝)
【問い合わせ】藤枝市観光協会 TEL:054-645-2500
林泉寺(吉田町)
林泉寺は展望台小山城のほど近くに佇む臨済宗の古刹です。この林泉寺の長藤は、牧之原市の東光寺の住職が譲り受けた「熊野の長藤」の子株と伝えられており見頃には、紫の藤棚を楽しむ人で賑わいます。藤を観賞したあとは徒歩約5分の展望台小山城へもどうぞ。
【例年の見頃】4月下旬~5月上旬
【問い合わせ】林泉寺 TEL 0548-32-1356
東光寺(牧之原市)
東光寺の長藤は、磐田市の行興寺の「熊野の長藤」の一枝を境内のヤマフジに接ぎ木したのが始まりと伝えられています。この長藤は市指定の天然記念物に指定されており、見頃には20メートル四方に広がった藤棚から1m以上の紫色の花房が2万余も垂れ下がります。
見頃に合わせて藤まつりが開催され、夜にはライトアップも行われます。
【例年の見頃】4月中旬~下旬
【イベント】東光寺 長藤まつり 2024年 4/13(土)~27(土)
【問い合わせ】まきのはら活性化センター TEL 0548-22-5600
西部エリア
豊田熊野記念公園・行興寺(磐田市)
行興寺境内には、平安時代末期に平宗盛に寵愛された熊野御前(ゆやごぜん)が植えたとされる推定樹年齢800年の国指定天然記念物「熊野の長フジ」があります。見頃には1.5mにも達する紫の花房を垂らし、辺り一帯に甘い香りが漂います。
行興寺に隣接する豊田熊野記念公園と境内を合わせた藤棚面積は約1,600平方mを誇り、静岡県内屈指の藤の名所として知られています。
【例年の見頃】4月中旬~下旬
【臨時駐車場設置期間】2024年 4/13(土)~4/21(日)
【問い合わせ】磐田市観光協会 TEL 0538-33-1222
はままつフラワーパーク(浜松市)
日本初の女性樹木医・塚本こなみ理事長が手がける見事な藤棚が魅力のはままつフラワーパークの藤棚は、年々ボリュームが増しており、現在の広さはおよそ3,000㎡。白、ピンク、紫、濃紫など、色とりどり、表情豊かなの藤の花が咲き誇ります。
【例年の見頃】4月下旬~5月上旬
【イベント】2024年春は「浜名湖花博2024」を開催!
期間:2024年3月23日(土)~2024年6月16日(日)
時間:9:30~17:00 ※期間中無休
料金:大人1,000円、小中学生500円
問い合わせ:浜名湖花博20周年記念事業実行委員会(市部会)TEL:053-457-2565
浜名湖花博2024公式サイト
【問い合わせ】はままつフラワーパーク TEL 053-487-0511