空の高さと、朝夕のひんやりとした風に秋の深まりを感じる季節となりました。
晩秋のお出かけといえば紅葉。静岡県には、歴史ある神社仏閣やしっとりと季節の移ろいを感じることができる里山、地域住民の憩いの場でもある公園などたくさんの紅葉スポットがあります。
今回はそんな静岡県の紅葉スポットの中から、一度は見ていただきたいイチオシの紅葉スポットを紹介します。
※紅葉の実際の状況については、お出かけ前にリンクページ等よりご確認ください。
伊豆エリア
熱海梅園 (熱海市)
梅園の名を冠するスポットですが、「日本で最も遅い紅葉」が楽しめる紅葉の名所としても知られており、園内には約380本のカエデ類の樹木が植えられています。
開花時期に合わせて例年「もみじまつり」が開催され、期間中は足湯やライトアップされた紅葉が楽しめます。
「日本で最も早咲きの梅」が11月中旬から開花するため、梅と紅葉の両方を同時に鑑賞できる時期もあるそうです。
【例年の見頃】11月中旬~12月上旬
【熱海梅園もみじまつり】2024年11月16日(土)~12月8日(日)
【問い合わせ】熱海市観光協会 TEL:0557-85-2222
一碧湖(伊東市)
「伊豆の瞳」とも称される一碧湖は、約10万年前に起きた伊豆東部火山群の爆発によってできた火口に、雨水が溜まって生まれたものと言われています。
北西側の大きい池が大池(おおいけ)、市道の橋を挟んだ南東側の小さな池が沼池(ぬまいけ)とも呼ばれ、ひょうたん型をしたこの湖は、歌人の与謝野鉄幹・晶子夫妻も愛し、多くの短歌を残したことでも知られています。
紅葉シーズンに周囲約4kmの遊歩道を散策すれば、湖の周囲で色づく紅葉とともに、湖の水面が鏡のように紅葉を映し出す幻想的な光景…「逆さ紅葉(もみじ)」を鑑賞することができ、まるで幽玄の世界へ迷い込んでしまったかのようです。
【例年の見頃】11月中旬~12月中旬
【問い合わせ】伊東市観光案内所 TEL:0557-37-6105
修善寺自然公園もみじ林 (伊豆市)
伊豆三古湯にして日本百名湯にも数えられる温泉地であり、伊豆の「小京都」とも称される修善寺は、情緒あふれる街並みに紅葉が美しく映える土地でもあります。
中でも、「修善寺自然公園もみじ林」は伊豆最大級の紅葉群生林として知られ、紅葉シーズンには、約1haに及ぶ敷地の中、1924(大正13)年に旧修善寺町制施行記念として植栽されたという約1,000本もの紅葉が鮮やかに色づきます。
遊歩道を歩くと、その頭上を密生した木々が赤、黄、オレンジに彩り、もみじ林の北側にある富士見台まで足を伸ばせば、紅葉の山々の先に聳える霊峰・富士の姿を望むこともできます。
【例年の見頃】11月中旬~12月上旬
【問い合わせ】伊豆市観光協会修善寺支部 TEL:0558-72-2501
修善寺 虹の郷(伊豆市)
修善寺虹の郷(にじのさと)は修禅寺自然公園の中にあり、西洋ゾーンと和風ゾーンに分けられた約50万㎡の園内に、花と緑のあふれるテーマパークです。
紅葉シーズンには、茅葺屋根の古民家が立ち並ぶ「匠の村」へ続く約1haの丘陵地に、約1,000本もの紅葉が色づく「匠の村 もみじ林」をはじめ、カナダ村やフェアリーガーデンでは、アメリカフウやラクウショウが黄金色に輝いています。
園内を走るロムニー鉄道に乗って鮮やかに色づく紅葉の中を巡れば、遠く異国の地を旅しているかのようです。
【例年の見頃】11月中旬~12月中旬
【問い合わせ】修善寺 虹の郷 TEL:0558-72-7111
富士エリア
白糸の滝 (富士宮市)
白糸の滝は、清浄な富士山の雪解け水が、高さ約20m、幅約150mのゆるやかにカーブする絶壁から幾筋もの絹糸を垂らすように滑り落ちる美しい滝で、国の名勝及び天然記念物にも指定されています。
鎌倉時代には源頼朝が、その女性的で優しく、麗らかな姿を「この上に いかなる姫やおはすらん おだまき流す白糸の滝」と詠んだとの言い伝えも残っています。
秋には、滝を抱くように生い茂る紅葉が赤、黄、オレンジに色づいて、白く輝く滝との美しいコントラストを描き、「天下の名瀑」と呼ばれるにふさわしい姿を見せてくれます。
【例年の見頃】11月中旬~下旬
【問い合わせ】富士宮市観光協会 TEL:0544-27-5240
田貫湖(富士宮市)
広大な朝霧高原の一角、標高約660mに位置する田貫湖は、周囲約4km、水深約8mの人造湖です。
紅葉の名所というだけでなく、富士山の絶景ポイントとしても知られ、特に、富士山頂から昇る朝日が輝き、さらにその様子が湖面にも映し出される神秘的な光景、「ダブルダイヤモンド富士」という現象が見られることでも有名です。
湖畔にはキャンプ場やサイクリングロードも整備され、秋には湖畔を彩る紅葉の中、雄大な富士山の姿を仰ぎながら散策やサイクリングを楽しむことが出来ます。
【例年の見頃】11月中旬~下旬
【問い合わせ】 富士宮市観光協会 TEL:0544-27-5240
中部エリア
梅ヶ島コンヤの里(静岡市葵区)
梅ヶ島温泉は、山梨県との県境近く、標高約1,000mの安倍川源流付近にあり、開湯1700年という歴史を誇る温泉地で、武田信玄の隠し湯として戦国武将たちが合戦の傷を癒すために訪れた湯治場であったとも言われています。
コンヤの里はその梅ヶ島温泉へ続く県道29号線沿いに位置し、テニスコート、温泉などがあるレクリエーション施設です。
秋には、その周辺の街道に沿って林立する紅葉が真っ赤に色づき、周辺の深く豊かな自然、湯治場としての温泉とともに、訪れた人たちの心と身体を優しく癒してくれるはずです。
【例年の見頃】11月上旬~下旬
【問い合わせ】梅ヶ島観光案内所 TEL:090-6800-0322
寸又峡 夢のつり橋(川根本町)
寸又峡は、大井川の支流・寸又川の全長約16kmにわたる渓谷で、原生林と清流に包まれたこの幽谷の地は紅葉の名所であるとともに、「美女づくりの湯」の温泉地としても知られています。
中でも、「死ぬまでに渡りたい世界の徒歩吊橋10選」にも選ばれた夢の吊橋は、橋の真ん中で祈れば願いが叶うというパワースポットとしても知られるなど、この地を象徴する聖地となっています。
エメラルドグリーンに輝く寸又川の水面、ぐらぐらと揺れながらも訪れる人たちを優しく迎える吊橋、周囲を取り囲む美しく豊かな自然と色鮮やかな紅葉…その光景は、きっと一度見たら忘れられないものとなるはずです。
【例年の見頃】11月上旬~下旬
【問い合わせ】寸又峡美女づくりの湯観光事業協同組合 TEL:0547-59-1011
西部エリア
小國神社(周智郡森町)
小國神社は、静岡県西部の山深くに鎮座し、古来「遠江国(とおとうみのくに)一宮」として、徳川家康など多くの武将からも崇敬を受けてきました。
樹齢300年を超える杉や檜の古木が閑に立ち並ぶ広大な御神域は約35万坪にも及び、現在も、金運・良縁など様々な願い事が叶うパワースポットとして、参拝者が後を絶たない神社です。
清浄な空気に包まれた御神域の中を南北に流れる宮川と、川沿いに林立する大小約1,000本の紅葉が水面に映り込み、宮川を錦に染める光景は荘厳で、きっとそれを目にした人たちの心と身体を浄めてくれることでしょう。
【例年の見頃】11月中旬~12月上旬
【問い合わせ】遠江國一宮 小國神社 TEL:0538-89-7302
方広寺(浜松市北区)
方広寺は、南北朝時代の1371(建徳2)年、後醍醐天皇の皇子である無文元選禅師(むもんげんせんぜんじ)によって開創された臨済宗方広寺派の大本山で、東海地方を代表する禅寺としても知られています。
60haに及ぶ敷地内に大本堂、半僧坊真殿、開山堂、三重塔など多数の建物を擁する大伽藍で、その建物の多くが国の登録有形文化財に登録されています。
また、参道に設置されている500体を超える羅漢像も有名で、秋には境内を包む山々が鮮やかに色づく中、それぞれに違う表情を持つと言われる羅漢様が、訪れる人たちを静かに優しく出迎えてくれます。
【例年の見頃】11月中旬~12月上旬
【問い合わせ】臨済宗方広寺派大本山 方広寺 TEL:053-543-0003